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日々の生活、サイト更新、趣味愚痴その他をつらつらと。
いつもと変わらない朝を迎えたハズなのに、いつもより勢いよく飛び込んで来た香に、元気よくシーツを引っぺがされた。「朝よ、リョウ!起きなさい!!」有無を言わせず温もりの残るシーツを奪われ、まだひやりとする朝の空気にぶるりと身を縮める俺を無視し、ブラインドを上げた香はガラリと窓を開け、大きく深呼吸。そして腰に手をあてて仁王立ちしたかと思えば、まだまどろみの中にいる俺をびしりと指差して、厳かにご神託を下した。「いーい?今日こそはこの部屋、大掃除させてもらいますからね?朝ご飯食べたら、今日は一日、外ブラついててちょーだいっ!!」

「…んぁ~…何だぁ~…?」バタン!と、扉がいつになく派手な勢いで閉められて。あとに残された俺は、開け放たれた窓から吹き込む風にぶるりと震えながらも、コキコキと首や肩を回して、どうにか意識を覚醒させる。そして頭の中でカレンダーをぱらぱらとめくってみて、あぁ…と、納得顔。普段の可愛い顔に角立てて怒っちゃぁいたが、その声がいつもより半オクターブあがっていたのは、緊張の表れだったのか。くくく…ったく、いつまでたっても、ウソのつけないヤツ。(苦笑)

そう…今日は3月26日。香がつくってくれた、俺のバースデー。誕生日どころか、アイデンティティーというシロモノ全てを持たない俺に、それを与えてくれたばかりか、ずっと一緒にいると誓ってくれた、ただ一人の女。槇ちゃんから託された預かりモノだったのが、いつの間にか人の胸の内に入り込み。やがてその存在を縦横無尽に広げやがって、今じゃドップリ住み着いた。それなりに育った姿に欲情するのは、男の習いとはいえ。遊びで付き合う程の女じゃぁなかったのが…運のつき。目の前にぶら下がった、ヨダレが出そうな身体を前に、指を加えること幾星霜。それなりに互いの想いを察しちゃぁいるのだが…その仲は、いつまでたっても停滞中ってワケだ。

そんな俺たち二人だったが、今日は俺の誕生日。香も何やら考えがあるようで、その仕度が出来るまで今日はココに居てくれるな、というコトらしい。はじめからそう言やぁいいモノを…だが、そんな可愛いらしい企みを無視するなんざ、ヤボってモンだろ?ココはひとつ、香の計画に乗ってやろうじゃないか。そしてそれが成功した暁には(…知ってて知らんぷりして喜んでやるのも、なかなか大変なんだが・笑)、何にも変え難い、あの、とびきりの笑顔を見せてくれるだろう…。

そんなコトを考えながら着替えを済ませ、もそもそと食事をすれば。「あ~いい天気!ホントにお洗濯日和だわぁ~」バスタオルや何やらに加え、俺の心地よい眠りの友だったシーツや枕カバーを一抱えにした香が、これみよがしのセリフを吐きながら、パタパタと世話しなく動き回る。"早く出ていけ"のサインを背中にビシバシと感じれば、新聞相手に食後のコーヒーを味わう余裕もありゃしなくて。「…じゃぁ、ちょっくら出て来るわ」「いってらっしゃい。夕食には遅れないようにね?」「ふわぁ~い」可愛い敵さんの思惑にはまってやるべく、早々にアパートを追い出されてやる。だが…理由を知ってるからいいようなモノの、ちょっとこの仕打ちはあんまりなんでない?(苦笑)
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【2010/03/26 10:27】 | 未分類
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